特定技能ビザは、日本国内の特定産業分野で即戦力となる外国人労働者を受け入れるためのビザです。
特定技能ビザには、主に以下の2種類があります。
【 特定技能1号ビザ 】
特定技能1号ビザは、特定産業分野において相当程度の知識や経験を有する外国人労働者を対象とした在留資格です。
このビザの在留期限は最大5年であり、特定技能1号ビザのままでは5年を超えて日本に滞在することはできません。
【 特定技能2号ビザ 】
特定技能2号ビザは、熟練した技能を持つ外国人労働者を対象としたビザです。
特定技能1号ビザを保持し、一定の要件を満たして試験に合格することで、特定技能2号ビザに切り替えることができます。
特定技能2号ビザを取得した場合、在留期間に上限はなく、長期間にわたり日本で働き続けることが可能です。
【 特定技能ビザ1号と2号の違い 】
項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
---|
在留可能期間 | 通算5年まで:4月・6月・1年 | 上限なし:6月・1年・3年 |
家族帯同の可否 | 不可 | 可能(「家族滞在」の在留資格が必要) |
永住権の可能性 | なし | 可能 |
技能水準 | 試験で確認 | 試験で確認 |
日本語能力の水準 | 日本語能力試験N4以上 または JFT A2以上 | 試験不要(ただし外食・漁業はN3以上) |
支援の有無 | 受入れ機関による支援あり | 支援は不要 |
試験実施状況 | 国内外で実施 | 各分野の試験準備中 |
受け入れ分野 | 12分野 | 11分野(介護除外) |
【 受入分野(2024年4月1日現在) 】
特定技能ビザが適用される分野は以下の通りです。
さらに、2024年4月1日からは自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野が新たに追加される予定です。
- 介護
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業から名称変更)
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
特定技能ビザを取得するためには、受け入れ企業と外国人労働者の両方がいくつかの条件を満たす必要があります。
【 受け入れ企業の条件 】
特定技能ビザを申請する企業は、以下の条件を満たさなければなりません。
- 労働・社会保険・租税に関する法令を遵守していること
- 1年以内に特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を解雇していないこと
- 1年以内に受入れ機関の責任で行方不明者を発生させていないこと
- 出入国・労働法令違反がないこと
- 特定技能外国人の活動内容に関する文書を作成し、雇用契約終了後1年以上保管していること
【 外国人労働者の条件 】
特定技能ビザを取得する外国人労働者は、以下の条件を満たす必要があります。
- 必要な技能や経験を有していること
- 日本語能力試験で所定のレベルをクリアしていること(特定分野により異なります)
特定技能ビザの申請には、以下の書類が必要です。これらの書類を準備し、入国管理局に提出する必要があります。
ビザ申請から雇用に必要な書類一覧
外国人労働者を特定技能で雇用するためには、必要な書類を正確に提出することが求められます。
書類は大きく「申請人に関する書類」「所属機関に関する書類」「特定技能分野に関する書類」の3つに分けられます。以下に、それぞれのカテゴリーに必要な書類をまとめました。
【 1. 申請人に関する必要書類 】
特定技能で雇用しようとしている外国人労働者に関する書類を指します。以下の書類が必要です。
- 在留資格認定証明書交付申請書または在留資格変更許可申請書
- 申請人が新たに入国する場合や在留資格を変更する場合に提出します。
- 特定技能外国人の報酬に関する説明書
- 労働条件に基づいて支払われる報酬額を明記した書類。
- 特定技能雇用契約書の写し
- 雇用条件書の写し
- 雇用の経緯に関わる説明書
- 徴収費用の説明書
- 渡航に関連する費用を誰が負担するかを説明する書類。
- 健康診断個人票、受診者の申告書
- 健康状態を証明する書類(申請者が健康診断を受けた証明)。
- 1号特定技能外国人支援計画書
- 特定技能1号の外国人が受ける支援内容を記載した計画書。
- 登録支援機関との支援委託契約に関する説明書
- 二国間取決において定められた遵守すべき手続きに関わる書類
- 特定の国(例:カンボジア、タイ、ベトナム)からの技能実習生の場合に必要。
- 申請人の住民税の課税・納税証明書、給与所得の源泉徴収票の写し
- 申請人が日本国内で税金を納めていることを証明する書類(在留資格変更申請時のみ)。
- 申請人の国民健康保険被保険者証の写し、保険料納付証明書
- 国民年金保険料領収書の写し、または被保険者記録照会
- 申請者が国民年金に加入していることを証明する書類。
提出省略が可能な場合
- 1-2. 特定技能外国人の報酬に関する説明書、1-5. 雇用の経緯に関わる説明書、1-6. 徴収費用の説明書は、一定の条件を満たすことで省略可能です。
- 1-9. 登録支援機関との支援委託契約書は、支援機関に支援計画を完全に委託する場合のみ必要です。
- 1-10. 二国間取決において定められた遵守手続きに関わる書類は、カンボジア、タイ、ベトナムなど特定の国籍に対してのみ提出が必要です。
- 1-11, 1-12, 1-13は在留資格変更申請時にのみ必要です。
【 2. 所属機関に関する必要書類 】
所属機関(企業、団体など)に関する書類は、機関の種類によって異なります。以下の3つに分類されます。
- 適切な受け入れが見込まれる機関
- 実績を証明する書類:過去に外国人を雇用した実績がある場合、証明書類を提出する必要があります。
- 書類省略の誓約書:一定の条件を満たす場合、提出書類を省略できることを誓約する書類。
- 所属機関(法人)に関する必要書類
- 法人であれば、以下の書類が必要です。
- 登記事項証明書
- 決算書(貸借対照表、損益計算書)
- 従業員名簿
- 税務申告書類
- 所属機関(個人事業主)に関する必要書類
- 個人事業主の場合、法人と異なり以下の書類が必要です。
- 事業主の身分証明書(個人事業主の場合)
- 事業の実績を示す資料
- 税務申告書類
【 3. 特定技能分野に関する必要書類 】
特定技能分野ごとに必要な書類が異なります。以下の12の分野に対応する書類が必要です。
- 特定技能1号に準ずる技能の証明書
- 分野における受け入れに関する誓約書
- 特定の分野において受け入れを行う機関が誓約書を提出する必要があります。
- 協議会構成員である証明書
- 対象分野の協議会に参加していることを証明する書類。
- 各分野ごとの必要書類(例)
- 介護分野:介護の技能試験合格証明書
- ビルクリーニング分野:ビルクリーニング技能証明書
- 農業分野:農業技能証明書
- 建設分野:建設技能証明書
- その他、各分野における関連証明書。
外国人労働者を特定技能で雇用する際のビザ申請には、申請者、所属機関、分野ごとに必要な書類があります。
書類の準備には時間がかかるため、早期に必要な書類を整理し、確認することが重要です。
詳細な要件については、出入国管理庁の最新のガイドラインをご確認ください。